株式会社117
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2018年10月22日掲載
グループ会社で同時期にPマークを取得 一丸となった取組みで業界全体の信頼の向上に貢献
兵庫県をはじめ、大阪府や和歌山県などで結婚式場や葬祭会館、介護施設を展開する117グループの中心として、冠婚葬祭の互助会事業の運営を担う株式会社117(いいな)。
会社や部門の垣根を越えた委員会の形成といった全社体制によって、グループ全体で個人情報保護への取組みに成功しています。
お話を伺った、代表取締役社長 山下様。
会社概要
株式会社117
本社の所在地:兵庫県姫路市古二階町63番地
1966(昭和41)年創業/グループ従業員数2,125名(2018年9月末時点)
冠婚葬祭・介護事業を手掛ける117グループの中核を担い、主に互助会事業の運営を行う。創業から52年、心のこもった温もりあるサービスでお客様に応えたいという姿勢は大きな信頼と実績を築いており、三世代で施設や互助会を利用される人も多い。
取り扱う個人情報
- 互助会会員または施設利用者およびご家族の情報・相談会などのイベント参加者の情報
- 自社従業員の情報など
- Pマーク付与…2003年7月、登録番号…10740010(08)
- PMS運用事務局…Pマークチーム
インタビュー
“オール117”で関わる、社員たちの積極的な姿勢
Pマークの取得をめざしたきっかけは何ですか?
Pマーク取得の前にISO9001(品質)を取得しましたが、その際に、第三者認証を受けることはお客様からの信頼獲得はもちろん、社内の管理体制の構築に非常に有効だということを感じました。個人情報の保護においても情報管理の規程やルール整備のための“基準作り”になると感じたのが、Pマークの取得に至った一つの理由です。冠婚葬祭業を営む私たちはお客様と日々接していますので、当時から個人情報保護の重要性は十分認識していました。そして、お客様の個人情報を適切に管理するためにはルールが明確であることとそれを遵守すること、さらには継続していくことが重要と考え、それらを実現するための仕組みとしてPマーク取得を決めました。
グループ会社である(株)大和生研と(株)あっぷるも同時にPマークを取得しています。個人情報保護への取組みをグループ会社へも展開するに至った経緯を教えてください。
互助会の会員であるお客様にとっては、結婚式場・葬儀会館を運営する(株)大和生研のスタッフも、介護施設を運営する(株)あっぷるのスタッフも、会社や所属に関係なく、すべてのスタッフが「117(グループ)の人」なのです。私たちは地域密着型でお客様と密に接する事業を展開していますので、お客様からのより厚い信頼を得るためにはグループで統一した取組みを行うのは当然のことと考え、各社の各部門から集まった数名でPマーク取得に向けたプロジェクトを立ち上げ、進めていきました。業界全体の信頼の向上という面でもグループで取り組むことにこそ意味があると思いました。
グループ数社という規模での取組みに対し、社員のみなさんから協力を得るのは難しかったのではないでしょうか。
117グループの社員たちには「自分がやらなくては」という意識が浸透しているように感じます。当グループには教育委員会をはじめ、横断型の組織として各種委員会がありますが、個人情報保護の取組みの際はメンバー選出やその後の活動においても皆さん積極的に協力してくれ、特に苦労を感じたことはありません。自ら会社やお客様の信頼に繋がることのために行動するのが当たり前になっていることは、とても喜ばしいことです。異なる所属の社員で委員会が構成されることでさまざまな現場の声が反映でき、結果的に実態に即した規程やルールを策定することができたと感じています。
取得後、社内に変化はありましたか?
一つの“定期点検”といった意味でも、他者からのチェックが入ることは情報管理や社員の意識の向上にとても役立っています。一定の基準を超えた取組みを行っているということを社員一人ひとりが自覚して行動することは一層の管理体制の強化につながりますし、個人情報を適切に取り扱っていることをお客様に自信をもってお伝えできることで、問合せ対応などがスムーズになることもあります。取得当初はPマークのことを知っているお客様はあまりいなかったのですが、最近では「Pマークを取得している」と説明することでご理解を得られることもあります。
手間がかかることも継続すれば、やがてそれが“日常”になる
冠婚葬祭業ならではの取組みや注力されている点を教えてください。
弊社では、お客様に納得・安心して互助会にご入会いただくために、直接ご自宅にご説明に伺い、申込用紙にご記入していただいて個人情報ならびにご本人様のご家族の情報を取得しています。
ご記入いただいた用紙を置き忘れ、紛失しないようにするのはもちろんですが、社外から文書を持ち込む際や会社から持ち出す際、またその返却時には毎回承認者が捺印をするなど、授受管理を徹底しています。チェック項目やルールの構築、またそれを遵守することは大変ですが、手間や時間がかかることでも継続することでそれが“日常”になっていきます。漏洩を防ぐことを社内の“日常”にするために、小さなことでもルールを作り、継続していくことが重要だと感じています。
膨大な量のお客様情報を取り扱ううえでの安全管理対策について、どのような工夫をされているのでしょうか。
お預かりした個人情報は会員管理システムに登録して管理しています。互助会の入会に関してはご本人の情報とともにご家族の情報もお預かりするということもあり、情報量は膨大になりますので、セキュリティ面の強化には特に注力しています。例えばシステム室への入退室は指紋認証、PCのログインについては顔認証を設定し、アクセス権限も細かく設定・管理するなど、物理的にも情報が漏洩しないための対策を取っています。
また、近年増加している災害等で、データが破壊されたり文書が紛失したりしてお客様からの問い合わせに答えられないことがないように、毎日バックアップを取ることも徹底しています。
社員教育はどのように行っているのでしょうか。
全社員共通で行う年1回の夏期研修のほか、部署ごとに年2回の研修を行い、研修後にはレポートを提出してもらっています。また、毎月テーマを決めてポスターを作成して貼り出し、朝礼等で意識啓発をしています。SNSにおける個人情報の漏洩など話題となった事項や実際に起こった他社の事故事例など、できるだけ身近な事例を取り上げ、自分にも起こり得る出来事として認識してもらうことを狙いとしています。またコンプライアンス意識の向上に繋がるよう、社員に配布している社員手帳にも117グループの個人情報保護方針を記載しています。
個人情報を漏洩しないことが第一ですが、万一漏洩してしまった、もしくは漏洩に繋がりかねない事態が発生した際は必ず報告することを徹底し、社内に共有して再発防止に努めています。
時代や需要の変化に常に対応し続けられる会社でありたい
個人情報保護における現状の課題や目標がありましたらお聞かせください。
ルール化やマニュアル化したことに慣れすぎないようにするのが今後の課題です。日々の業務における個人情報の管理や、研修や監査についても、慣れてくるとつい意識が下がり、小さなミスが大きな損失へと繋がってしまいます。そうならないために、研修や毎月の通達でも、新しいテーマや今までと違った切り口、またより具体的な事例を取り上げるなどして、社員の意識をリセットし、新たな気持ちや目線で取り組むことができる環境を作り続けていきたいと考えています。
目標としては、“変化し続けながら継続していくこと”ですね。個人情報保護をはじめとした法律等は時代に応じてこれからもどんどん改正や変更がなされていくと思うので、その変化に常に対応し続けられる117グループでありたいです。時代に求められているものに迅速に応えながら高いレベルのサービスを安定して提供することが、お客様とのより強い信頼関係の構築に繋がると信じています。
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