4-3.【こんな場合3】「利用目的」が特定されているか、「目的外利用」されていないか、確認!
結婚情報サービスの見学会に出たら保険勧誘の電話が増えた。
「個人情報」を「利用目的」以外に利用してもいいの?
「この間、結婚情報サービスの見学会に行ってきたわ。
でも、それから、保険勧誘の電話がたくさんかかってくるようになった気がする」
「その会社って、保険取扱業務もしているの?」
「ううん、保険業務はしてないはず。そう言えば、パンフレットにはグループ企業として色々な業種の会社名が書いてあったわね」
「そうか、すると、お前の『個人情報』がそのグループ企業に提供され、使われたのかもしれないね。見学会の申し込み書の中に、個人情報の『利用目的』として、グループ企業で共同利用すること(または提供すること)と書かれていたかい?」
「書類には書かれていなかったと思うけど……。
今回の勧誘の電話は『目的外利用』ってことになるのかしら?」
ポイント

個人情報保護法では・・・
個人情報取扱事業者は、個人情報を取り扱うにあたっては、利用目的をできる限り具体的に特定しなければいけませんが、利用目的の特定にあたっては、利用目的を単に抽象的、一般的に特定するのではなく、個人情報が個人情報取扱事業者において、最終的にどのような事業の用に供され、どのような目的で個人情報を利用されるのかが、本人にとって一般的かつ合理的に想定できる程度に具体的に特定することが望ましいとされています。なお、あらかじめ、個人情報を第三者に提供することを想定している場合には、その旨が明確に分かるよう特定しなければなりません。詳しくは、個人情報保護法ガイドライン(通則編)をご確認ください。
また、「個人情報」を取得したときに、本人との間で約束した事項(例えば、「利用目的」の範囲内で利用することや「個人データ(個人情報データベース等を構成する個人情報)の第三者への提供」に関してなど)については、適正に守ることが義務づけられています。しかし、そのための手続きやチェック体制の確立までは規定されていません。
プライバシーマーク付与事業者は・・・
プライバシーマーク付与事業者は、特定した「利用目的」を達成するために必要な範囲内でのみ「個人情報」を取り扱い、目的外での利用を行わないための手続きや社内のチェック体制の確立などの必要な対策(「利用目的」が定められていない「個人情報」については、利用しないことも含む)を講じています。

その時、あなたは・・・
1)「個人情報」を事業者に提供する前に、あなた自身の「個人情報」がどのように使用されるかを確認しましょう。「利用目的」が記載された書面やインターネット上のWEBサイトの画面などで確認できます。
2)記載された「利用目的」を確認しても、具体的にどのように利用されるかが分からないときには、事業者からきちんと説明を受けて理解するようにしましょう。
3)実際に「利用目的」以外で利用された場合には、事業者の「個人情報に関する相談窓口」に申し出て、確認を行いましょう。プライバシーマーク付与事業者であれば、一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)プライバシーマーク推進センター消費者相談窓口にお申し出ください。
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- 1.【こんな場合1】「個人情報」を提供(記入)するときの確認事項
- 2.【こんな場合2】「利用目的」が書かれているか、確認!
- 3.【こんな場合3】「利用目的」が特定されているか、「目的外利用」されていないか、確認!
- 4.【こんな場合4】「利用目的」が変更されたとき
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