サービスのご案内

太成倉庫株式会社

2020年3月24日掲載

多様化する顧客のニーズに対応するトータル・ロジスティクス
事業拡大の基盤としてPマークを積極的に活用

お話を伺った情報システム室 室長 小島様


太成倉庫株式会社は創業から約70年、千住の地域とともに発展してきた老舗倉庫会社。官公庁から一般企業まで幅広い業界のクライアントを持つ同社は、PマークのほかISMS認証を取得し、国土交通省から「優良トランクルーム」認定も受けています。荷物だけではなくお客様の大切な情報も含めて、お預かりしたものすべてを安全に取り扱う姿勢でお客様からの信頼を獲得し、安定したPMS運用に成功しています。

お話を伺った情報システム室 室長 小島様

会社概要

太成倉庫株式会社

本社の所在地:東京都足立区千住宮元町28-6
1952(昭和27)年設立/従業員数186名(2020年1月時点)
荷物や文書の保管・管理、トランクルームサービスのほか、通信販売等における商品の流通業務、コールセンターの運営やBPO業務の受託も担う倉庫会社。倉庫業の枠にとらわれないトータル・ロジスティクスサービスで、多くのクライアントから高い評価と信頼を得ている。

取り扱う個人情報

  • トランクルームで預かる文書に含まれる情報
  • 受託業務における委託元会社が持つ顧客情報
  • クライアントや自社従業員の情報など
  • Pマーク付与…2006年7月、登録番号…10440022(07)
  • PMS運用事務局…情報システム室

インタビュー

お客様からの信頼と事業拡大の基盤に必要不可欠

Pマークの取得を目指したきっかけは何ですか?
お話を伺った小島様

お客様から荷物や文書などをお預かりするうえで、個人情報に限らず情報管理や保護の重要性は、社員全員が認識していたと思います。お預かりする荷物の中身までは関知しない場合も、常に、機微なものを取り扱っているという認識でお預かりをしていました。また、官公庁からの受託においてはPマークの取得が入札要件になっていることもあり、ビジネスチャンスの拡大や事業成長のためにも取得は当然のことでした。

Pマークを取得したことによって情報管理に対する意識も高まりましたし、第三者認証を受けることはクライアントからの信頼獲得や社内の管理体制の構築にも有効だと感じたため、特にお客様の機密情報を取り扱うトランクルーム営業部では、Pマークに加えてISMS認証も取得しました。

取得後、社内外で変化はありましたか?

Pマークの取得は、官公庁に限らず新規案件を獲得するうえで必須条件の場合が多くありますので、事業の拡大を支える重要な基盤になっていることは明らかです。Pマークを持っていることで、中小規模の企業でも高いレベルの情報管理ができている企業であると見ていただけますし、安心感を持って弊社に依頼をしてくれていると感じます。そしてそれはPMSを運用する事務局の者よりも、日々お客様と接している現場の社員が一番感じているようです。

また、弊社が廃棄業者などの取引先を選定する場面においてもPマークを取得している企業を選ぶようになりました。Pマークの取得によって社内の情報保護・管理に関する意識が高まった証拠だと思います。

身近な事例を取り入れた教育で、様々な雇用形態の従業者に当事者意識を醸成

PMSを効率的に管理・運用するための工夫があれば教えてください。

PMSの運用は情報システム室を中心に行い、コンサルティング会社の協力も得ながら実務的なことは私一人が担当しています。事務局の担当者が少ない人数で、様々な業務と兼務しながら運用していくことは中小規模の企業ではよくあることです。その場合、現場の協力が不可欠となりますが、弊社は会社のトップである社長が個人情報保護の方針を明確に示し推進していることもあり、どの現場も積極的に取り組んでくれています。また、PマークとISMS認証の双方の運用にあたっては共通部分を上手く活用しながら、なるべくシンプルなルールのもと運用することを意識しています。

誤送信への注意喚起を促すパネル
社員教育はどのように行っているのでしょうか。

毎年、雇用形態や担当業務に係わらず全従業員に個人情報保護教育用の冊子を配布し周知を図るとともに、理解度確認のためのテストを実施しています。弊社ではパートやアルバイトの方も多く、その場合入社時期はそれぞれ異なりますが、入社からなるべく近いタイミングでテストを受けてもらうことで、全員に個人情報保護についての理解を深めてもらうようにしています。

教育冊子やテストの内容については、従業員に自分ごととして捉えてもらうことを狙いとして、世間で注目された事例や、社内で見聞きした具体例を追加しています。最近では実際に社内で発生したメールの誤送信について、テストへ盛り込みました。そして、そのメールの誤送信の件をきっかけに、従業員には注意喚起を促すパネルを配布し、自身のパソコンの周りに張り付けてもらうなどして、意識啓発に努めています。

また、メールを送信する前に宛先の確認ができる設定を追加するなど、新たな対策も取り入れました。情報漏えいにつながりうる事案が発生した際には、全社へ一斉に周知することも徹底しています。

安全管理対策で工夫されている点はありますか?

当初はトランクルームのみにICカードによる入退室管理システムを導入していましたが、事業の拡大や取り扱う情報の内容を考慮し現在は情報システム室や通販事業を行っているコールセンターなどにもシステムを完備しました。また、トランクルームでは監視カメラを設置し、24時間のセキュリティ体制を整備しています。倉庫の中にさらにシャッターを設けて施錠するなど、もちろん物理的な管理も徹底しています。中には、お預かりした荷物や文書を他社のものとは独立して管理して欲しいというクライアントもいらっしゃるため、要望にお応えして保管場所を分けて管理する場合もあります。

業務の効率化を最優先し、安定した運用を維持し続けたい

PMSの運用について今後の目標がありましたら教えてください。
お話を伺った小島様(登録証を手に)

高い保護レベルを目標とするのは企業として大切なことですが、管理を厳しくしたり、ルールを増やしたりすることで業務効率が下がってしまっては本末転倒です。ですので、まずは業務効率を落とさないよう、できるだけ分かりやすいシンプルなルールの中で、安定したPMS運用を維持していくことが現状の目標です。

荷物や文書を保管・管理するだけでなく、輸送や流通加工なども含めた総合サービス機能など、私たち倉庫業界の役割は時代とともに大きく変化しています。時代の変化に応じたサービスと適切な保護・管理体制で、お客様からの信頼に引き続き応えていきたいと思っています。

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