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平成27年度 消費者相談受付対応概要

平成28年9月30日
一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)
プライバシーマーク推進センター


【はじめに】
 JIPDECプライバシーマーク事務局内の「消費者向け相談窓口」及び認定個人情報保護団体の相談窓口である「個人情報保護苦情相談室」(以下、両相談窓口を総称し「相談窓口」)が、平成27年度に受け付けたプライバシーマーク付与事業者(以下、「付与事業者」)等の個人情報の取扱いに係る苦情・相談等(以下、「相談」)の概要について取りまとめましたので、ご活用下さい。

<PDF版>
平成27年度 消費者相談受付対応概要(PDF:230KB)

【平成27年度の相談受付件数】
相談受付件数は422件、 前年度(平成26年度)の415件より7件(1.7%)増加した。【表1】

※平成27年度については、付与事業者の個人情報の取扱いにおいて重大な事故が発生した前年度(平成26年度)とほぼ同数の相談受付件数であったが、相談概要の業種別・相談種別等においては、前年度(平成26年度)と相違した状況となった。

【平成27年度の相談概要】
  1. 電話による相談割合は全体の68.7%を占め、件数・割合共に前年度より増加した。【表2】
     (26年度:274件(66.0%)⇒27年度:290件(68.7%))
    一方、Web問合せは、割合は前年度より減少した。
     (26年度:131件(31.6%)⇒27年度:121件(28.7%)
  2. 業種別では、「情報サービス・調査業」97件(29.5%)、「人材サービス業を含むその他の事業サービス業」89件(27.1%)、「卸売・小売業」31件(9.4%)の順に多い。【表3】
    • 「金融関係」「不動産業」「結婚情報サービス関係を含むその他の生活関連サービス業」「旅行業を含む運輸に附帯するサービス業」は、前年度より件数・割合共に増加した。
  3. 相談種別では、「個人情報の安全管理」が140件(26.7%)と最も多く、その内の95件が『漏えい・紛失』に係る相談である。次いで、「個人情報の開示等」96件(18.3%)「プライバシーマーク制度関係」67件(12.7%)、の相談が多い。【表4】
    • 「個人情報の開示等」は、前年度より件数・割合共に増加し、特に個人情報の利用停止(消去)に関する相談内容が目立った。
    • 「個人情報の取得」の内『不適正な取得』、及び「苦情等の窓口対応」は、前年度より件数・割合共に減少した。
  4. 相談窓口の調査・説明等により解決した件数は411件、相談受付件数の97.4%で、割合は前年度と同様である。【表5】
  5. 付与事業者への確認・調査は138件について実施し、全相談受付件数の30%強となっている。

1.相談受付件数

平成27年度の相談受付件数は、前年度(平成26年度)に比べ7件(1.7%)増加した。
相談受付件数422件の内、付与事業者に関する相談受付件数は329件である。

表1 プライバシーマーク付与事業者数および相談受付件数

2.相談受付方法・相談者の属性

電話による受付は、前年度に比べ件数・割合共に増加した。また、受付割合は全体の68.7%を占め、Web問合せの受付割合(28.7%)を大きく上回っている。

なお、電話による全受付件数における、認定個人情報保護団体の相談窓口(個人情報保護苦情相談室)での電話受付件数(175件)は、前年度(160件)より増加し、JIPDECプライバシーマーク事務局内の「消費者向け相談窓口等」及び他部署経由の電話受付件数より64件多い状況である。

これはプライバシーマーク付与事業者である認定個人情報保護団体対象事業者において、所属する認定個人情報保護団体として、JIPDECの個人情報保護苦情相談室連絡先をホームページ等に明記することが徹底されてきていることがその要因と推測する。

また、相談者の属性は、平成27年度においても前年度と同様に、男性からの相談受付件数が多く、60%強を占めている。

表2 相談受付方法

3.業種別相談受付件数

付与事業者名が特定できた相談受付件数329件の内「情報サービス・調査業」は、最も相談受付の多い業種であり、全体の29.5%を占めているが、前年度より件数・割合共に減少している(108件(30.5%)⇒97件(29.5%))。また、「印刷・出版業」が件数・割合共に大幅に減少したが、前年度は、付与事業者の個人情報の取扱いに係る重大事故関連の相談件数が多かったことが関係している。(49件(13.9%)⇒5件(1.5%))。

一方、「金融関係」「不動産業」「結婚情報サービス関係を含むその他の生活関連サービス業」「旅行業を含む運輸に附帯するサービス業」は、前年度より件数・割合共に増加している。

相談受付件数の業種別割合を付与事業者の業種別割合と比較すると、例年と同様に消費者が直接係る場面が多い、「結婚情報サービス関係を含むその他の生活関連サービス業」、不動産管理・不動産取引事業者を含む「不動産業」、クレジットカード事業者を含む「金融関係」において、付与事業者の業種別割合に比べ、相談受付件数の業種別割合が高くなっている。また、これらの業種については、相談受付件数も前年度より増加している。

表3 業種別相談受付件数

4.相談種別

「4.個人情報の安全管理」についての相談は140件を受付け、前年度より割合は減少したものの、全相談種別の26.7%を占めている。

また、「6.個人情報の開示等」は、前年度より件数・割合共に増加(89件(15.9%)⇒96件(18.3%))し、全相談種別の18%強を占めている。例年同様個人情報の利用停止(消去)に関する相談が多い状況である。

一方、「4.個人情報の安全管理」についての相談の内の『①漏えい・紛失』、及び『プライバシーマーク制度関係』については、前年度における付与事業者の個人情報の取扱いに係る重大事故の関係から、前年度に比べ件数・割合共に大幅に減少している。また、「2.個人情報の取得」についての相談の内の『①不適正な取得』についても同様の理由から件数・割合共に減少した。

「7.苦情等の窓口対応」は、本来の相談の要因となる問題(例えば個人情報の安全管理の問題等)の解決・処理が適切に行われず、付与事業者等の窓口対応の問題に転嫁した申し出となったものが多いと推測するが、その件数・割合は前年度より若干減少した。本来の問題の適切な解決・処理を行うことが減少につながると考える。

「10.その他」は、前年度と同様に、付与事業者等のサービス・契約等業務に関する問題が最も多く、次いでインターネット上の問題(SNSや掲示板への書き込み等)に関する内容等が多い。

表4 相談種別

5.解決状況

解決した相談の割合(97.4%)は、前年度と同様である。解決の処理状況(結果)としては、「事務局内調査等で解決」の割合が39.6%と最も多く、次いで、「相談者への情報提供」「自主交渉のアドバイスとしての指導・助言」の順となっている。

なお、「処理不要」で解決とした相談は、相談窓口において相談者に一次対応を行って以降、何の連絡もない場合であるが、前年度より件数・割合共に増加している。

また、「その他」の11件は、相談者に電子メールで回答した場合の、メールの未着や、Web問合せフォームからの申出に対する自動返信メールの未着等、相談者と連絡がつかない状況である。

表5 解決状況

6.その他

相談対応における付与事業者への確認・調査については、以下のとおりである。

確認・調査を実施した件数の割合は前年度とほぼ同様であり、全相談受付件数の30%強の相談について、付与事業者に確認・調査を実施している。

前年度に比べ、JIPDECが直接確認・調査を実施した件数の割合が増加(61.6%⇒68.1%)した。これは審査機関が付与適格決定を行った事業者であっても、JIPDECが直接付与事業者への確認・調査を実施した方が良いと判断したケースが複数件あったことも一因と考える。

表6 付与事業者への確認・調査件数

(参考)相談種別ごとの主な相談事例の紹介

【1:取得に関する相談】
  • 転職紹介サービスの事業者を通じ、付与事業者の採用に応募したが、履歴書等を持参した面談で、「採用前の段階では、同意書面は求めていない」と言われた。プライバシーマーク付与事業者は、個人情報を取得する際に本人に対し、利用目的等が記載された書面への同意を求めるのではないか。
  • 母宛に高齢者向きの商品の営業電話がかかってきた際、自らは名乗らず、一方的にこちらの氏名の確認をしたので不審に思い、事業者名を聞いて、どこからの電話かは判った。しかしながら、個人情報の入手経路に疑わしい点があったので調査して欲しい。
【2:利用に関する相談】
  • 商品の宅配の為に知らせた携帯電話番号に、配達員からの私的なSNSのメッセージが送られてきたので、本社に申出をしたところ謝罪に来たが、この問題は個人情報の目的外利用であるにもかかわらず、重大な問題と捉えていないように感じた。
  • 店内の防犯カメラに映っていた私の映像が、無断でテレビ放映された。事業者はWebサイトで、防犯カメラの映像は犯罪の捜査協力にしか使用しないと明記しているが、目的外利用ではないか。
【3:提供に関する相談】
  • ビジネス関係の講座を受講した際に、事業者が取得した私の個人情報が関連会社に提供され、私の不利益となるように悪用された疑いがある。
【4:適正管理に関する相談】
  • 旅行会社に、あるホテルについて質問をしたところ、そのホテルに私の個人情報を伝えて、勝手に予約をしたので苦情の申出をしたが、「ホテルに伝えたのは氏名と年齢のみなので問題はない」と言われた。個人情報の定義についての認識が違っているのではないか。
  • 従業員の健診結果一覧が届けられた際に、担当者不在のため他の従業員に預けられたが、封筒に封をしないままであり、担当以外の従業員が健診結果を見ることができる状況であった。
【5:開示等に関する相談】
  • 1年程前に個人情報の消去の申出を行い、個人情報が消去されていることを確認したにも関わらず、また営業のメールが届いた。個人情報がどのように取扱われたのか確認して欲しい。
  • マンション賃貸契約の解除に伴い個人情報の削除を依頼したところ、「法律で5年間保管しなければならない。5年経っても削除できない」と要領を得ない説明をされたが、そのような法律があるのか。
【6:窓口対応等に関する相談】
  • Webサイトに掲載されている個人情報保護管理者のメールアドレスに送信したメールが不達となったが、プライバシーマーク付与事業者として問題ではないか。また、個人情報保護法に違反しているのではないか。
  • サービス利用の件で、事業者に代理店への個人情報の委託に関し質問していたが、途中で、「代理店から連絡した」とか、「代理店ではなく当社の一部署から連絡した」等と説明内容が二転三転した。個人情報の取扱いについて事実確認をして欲しい。
【7:プライバシーマーク制度に関する相談】
  • マンション入居者名簿に記載された勤務先情報をマンション管理人が見たようで、他の居住者にしゃべってしまったが、口頭での個人情報の漏えいは、事故報告の対象となるかどうかを確認したい。
  • 会社案内の冊子やDVDに、退職者の写真や映像が載ったままでも、個人情報の取扱いとして問題は無いのか。また、この状況のために更新審査が通らなくなることはないのか。
【8:その他の相談】
  • 新聞折り込みチラシに、我が家の電話番号が間違って印刷されたために、事業者宛の間違い電話が多数かかり迷惑している。電話番号の問題だが、間違い電話に当方の氏名を名乗る場合もあるので個人情報の取扱いの問題でもある。

【個人情報の開示等に関する留意点】
平成27年度における「個人情報の開示等」に関する相談受付は、前年度より件数・割合共に増加した状況があり、例年同様個人情報の利用停止(消去)に関する相談が目立っています。プライバシーマーク付与事業者としては、以下の留意点を参考に消費者(本人等)からの相談対応を適切に実施して下さい。
<本人の権利に関する申出主旨の把握等>
個人情報の開示等に関する相談は、相談者の要求に対し、事業者が応じてくれないとの内容が多い。相談者の要求は、個人情報の『削除』『消去』『利用停止』等の文言にて行われるが、事業者において相談者の申出主旨を十分に理解した上での対応が行われなかったり、また、要求に応じられない場合に、適切な説明が行われていなかったりすることが原因で、苦情につながるケースが多い。事業者においては相談者の立場に立った対応を行うことが重要である。
<本人確認の際の対応>
個人情報の開示等に関する相談においては、「本人確認」の際に求められる手続きに関する内容も多い。開示等の請求において「本人確認」は重要な手続きであるが、この点についても、事業者は本人の意向を十分確認した上で、「本人確認」のために必要以上に多くの情報を求めないようにする等、取扱う個人情報の内容等考慮し、過度な負担を課さないことが必要である。